No.51 漢方薬は患者個人の症状などに合わせて処方される
病院へ行くととにかく薬をたくさん出されます。抗生物質、抗アレルギー剤、解熱剤、胃腸薬、鎮痛剤、など何種類もあって、どれをどのタイミングで服用すればいいのか迷いそうになります。
くすりを飲む場合に気を付けるべき事は、飲み合わせがあります。薬の種類などによっては一緒に飲んではいけないものがあります。それと食前に飲むのか、食後か、食間なのか。これは空腹時に胃に入ると胃壁に悪影響を及ぼすケースがあり得るからです。また、アレルギー体質の人が飲むと蕁麻疹などの反応が出る薬もあります。要するに効き目が強い分、副作用も強い場合が多いと言えます。
以上のように西洋医学による薬には様々な問題点があるのです。では、それと対極にある東洋医学の漢方薬について考えてみましょう。
漢方薬には大雑把に言うと素晴らしい点が多数あります。漢方薬と言うものは、患者個人の症状などに合わせて処方されます。薬自体は自然界に生存する生薬になっています。多くは植物の根などを中心に、茎、葉などの有用部分を乾燥させたものが様々な組み合わせで調合されています。そのため副作用と言うものがかなり少ないことで知られています。しかし、好ましくない症状が全くでない訳ではありません。人によっては不眠、動悸、むくみ、血圧上昇、腹痛、下痢などの症状がでることもあります。
そして漢方薬は人間が元々持っている自然治癒力を高めて、病気を根本的に治療するものなのです。比較的、穏やかに効くものが多く、慢性的、体質的な疾患に効果があります。
ただ、あえてデメリットとして取り上げるのであれば、西洋薬のように即効性はないため、1か月とかある程度長いスパンで服用して症状が改善するかどうかを見守らなければならないということです。そして、個人に合わせて調合される場合、いわゆるオーダーメイドになる訳ですから、その分、高価になることが多いようです。