No.71 訪問リハビリで社会復帰を目指すので介護施設を探しに
働き盛り、と言おうか。そう、この前までの僕ははまさか介護が必要になるとは思っていなかった。
助けが必要な身体になった僕を乗せて車は介護 訪問リハビリ新宿区 あなたの社会復帰、応援します!
というキャッチコピーのその名の通り、訪問リハビリ介護に僕の面倒、いくいくは社会復帰を。
との願いを叶えるべくまず顔をみせることに僕はしたのだ。
介護、今までお年寄りのイメージが正直強くて必要になりながらもなんだか、腑に落ちない、そうモヤモヤしていた。
けれど、今はモヤモヤしていても仕方ない。お願いするしか僕は出来いないのだ。
そして色々な説明、手続きを済ませ早速明日から来てくれる事になった。
僕の所に訪問介護に来てくれるヘルパーさんは僕より少し年上の女性であった。
なんとなく体が細くて大丈夫かなあ、少しばかり心配、僕の身体がよろけたりしたとして支えれるのか不安に思ってしまう、きゃしゃな人だった。
「手助けさせてもらう佐藤です、一緒に頑張りましょう!」
そう微笑む佐藤さん。僕も信じて頑張ろう。
聞いていたものの、「介護」にはやはり恥ずかしさ、というかお風呂やお手洗いの手伝いに対しマイナスなイメージを持っていたので最初は断っていたため、「失敗」というのか、やはり一人では余計迷惑をかけてしまう事になっていたので、素直に頼むことにした。
ところが僕が思っていた「恥ずかしい」と思うことなく、下の世話をしてくれた。
介護も進化、というかされる側のこともよく考えられているものだ。僕も佐藤さんも、「下の世話」の点でもギクシャクせずに頼める関係を築け、僕は非常に安心した。
食事もなかなか上手に作ってくれる為、おいしいご飯に僕も時間がくるのが待ち遠しかった。
和洋折衷メニューを作ってくれる為、飽きる事がなかった。全然「介護食」というのを感じなかった。
ある日、佐藤さんに質問してみた。どうして介護ヘルパーになろうと思ったのか。
なんでも佐藤さんは高校に訳あって行けなかったらしくその時期に丁度おじいさんが倒れて介護が必要になり、おじいさんっ子だった彼女は真っ先に≪介護≫の仕事に就こうと決めたらしい。
優しくてかっこいいな、なんか僕はポリシーみたいなのを勝手に感じ佐藤さんの手を握り「頑張って」そう強く握ってしまった。
その佐藤さんの思いに刺激を受けたかのように僕の身体もメキメキと回復し、あのキャッチコピー通り社会復帰をできるまで回復した。
今社会復帰し、バリバリ仕事をこなし、僕は忙しく過ごしている。
行き詰まった時や、疲れた時、ふと佐藤さんのエピソードを思い出し、僕はまた頑張れるのであった。