No.45 小さな心遣いで良い介護を心がけるスタッフと利用者
介護の仕事を続けて早3年がたちました。
仕事には慣れて、テキパキこなせるようになってきましたが、介護の仕事は効率良くすればよいというだけの仕事ではないと思う。
やはり人が人の面倒をみるということで、機械的に作業をしてはいけないと思う。
もちろん、だらだらと介護をしていても、どんどん仕事がたまっていくので、よくないが、やはり人と人とのコミュニケーションなので、相手への心遣いが大事だ。
ある日こんな出来事があった。
僕が80歳を超えるおばあさんのトイレの世話をしているときに、隣の部屋の85歳のおじいさんがぼくを探していたようで、なんでも僕がいつも持ち歩いている仕事用のメモが、そのおじいさんの部屋に落ちていたらしく、わざわざ僕を探して届けに来てくれていたのだ。
僕が毎日そのおじいさんの部屋で仕事をしている時も、そのメモを細かくチェックしながら仕事をしていたのをいつも見ていたようで、大切なメモを忘れて困っていると思う心配でわざわざ届けに来てくれたそうだ。
しかもそのおじいさんは、右足が不自由なので、一人で杖をついて歩くのもとても大変なのに、200メートル近くも歩いて届けてきてくれた。
そのおじいさんは、とても気難しくて、他の介護スタッフにはあまり口も聞いていないようだが、なぜか僕だけには親しく話しかけてくれる。
最初は疑問に思っていたが、色々話していくうちに、どうやら僕がおじいさんのお孫さんに似ているそうで、親近感があり、話しかけてくれるそう。
僕もそんなおじいさんに、いつも食事のお世話や、おじいさんの大好きな将棋の相手お仕事の時間以外でも時々付き合ってあげていた。
そんな関係から、そのおじいさんとはコミュニケーションが取れているのだと思う。
日頃からの、小さな心遣いで介護する方もされるほうも気持ちよく生活できるのは、非常に良いことですね。