No.81 漢方は身体全体の治療に適した医学

西洋医学と中医学漢方が違うというのは、何となく分かりますよね?個人的なイメージとしては西洋医学はパーツパーツの治療には適した医学、漢方は身体全体の治療に適した医学であるような気がしています。もっとも無理矢理に2つに分ける必要はなく、両方を組み合わせて自分に合う方法を見つければ良いのでしょう。

ただし新薬や医師の治療でどうにもならない病気があるのも事実で、更に言えば病気なのかどうかすら不明な状態があるのも事実です。こういう時、どのようにこれらの状態を乗り越えていけばいいのか、私たちは途方にくれることになります。分かりやすい例で言えば、更年期障害です。女性の月経の終わりを挟んで起こるホルモンバランスの崩れが原因で引き起こされる様々な症状が更年期障害と呼ばれているのですが、「更年期障害にはこれ!」というような有効な薬があるわけではありません。元々病気なのかどうかも曖昧な上に、症状だけはあるものですから当の女性にとってはとてもしんどい事態だと言えます。

このような状態の時に頼りたくなるのが漢方でしょう。眠れない、汗が出るという個々の状況に対して対応しても、問題の根っこがホルモンのアンバランスにあるのなら、根っこの方を何とかしないとダメなのは自明の理です。こういう身体全体を整えることに対する漢方への信頼には、どうしてか根強いものがありますね。「婦人科」のページを見ると、かなり詳しく具体的な症例と実例が記載されていて勉強になります。勉強になっても治療出来なければ意味がありませんが、中医学漢方の資格を持つ医師に相談をすることが出来るのです。

更年期障害を例に取りましたが、病気との境界が曖昧だからどこに相談すればいいか分からない。症状だけははっきりあるので本人が辛い。こういう場合も諦めずに、相談してみましょう。新薬とは違って時間がかかるかもしれませんが、身体全体をゆっくりと癒していくのですから焦りは禁物です。あなたの身体にとって最適なペースで、本来のあなたの身体を取り戻していって下さい。

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